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メルセデス・ベンツ専門修理工場がお答えする「一問一答」
皆様、こんにちは。メルセデス・ベンツ専門修理工場、サカモトエンジニアリングのスタッフ一同です。 この番組では、皆様からお寄せいただいた愛車に関する疑問やご質問に、現場のメカニックが直接お答えしていきます。
今回は、W124の異音トラブル、W140のキーレスランプの不具合、そしてW211ディーゼル車の注意点について解説いたします。
W124(89年式):段差での「チャリーン」という異音
【ご相談】 W124(89年式・並行車)にお乗りのオーナー様より、「段差を乗り越えた際、リアの左側から『チャリーン』または『カシャッ』という音がする」とのご相談をいただきました。コントロールアームを交換してみたものの、状況は変わらなかったとのことです。
【回答】 実際に音を聞いてみない限り断定は難しいのですが、マルチリンクやショックアブソーバーの不良であれば「ゴトゴト」「ゴンゴン」といった突き上げるような音になるのが一般的です。「チャラン」「カシャ」といった金属が遊んでいるような音の場合、サイドブレーキ(パーキングブレーキ)の内部を疑います。
具体的には、サイドブレーキ内部のアンカーが遊んでいる、あるいは調整不良である可能性が高いと考えられます。
ご自身でできる確認方法:
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停車中、サイドブレーキをかけない状態でタイヤに衝撃を与えてみて、同じ音が出るか確認する。
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走行中、安全な場所でサイドブレーキを軽く踏みながら段差を乗り越えてみる。
もしサイドブレーキを軽く効かせた状態で音が消えるようであれば、原因はそこで間違いありません。気になる方はぜひ一度点検にお越しください。
W140(96年式):キーレスランプの赤緑同時点滅
【ご相談】 W140 S600のオーナー様より、「キーレスのランプが赤と緑の両方同時に点滅するようになった」とのご相談です。エンジンをかければ消えるものの、ロック・アンロックの際に常に点滅してしまい、マニュアルも手元になく困っているとのこと。
【回答】 W140のキーレスランプの点滅には、主に2つのパターンがあります。
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赤と緑が「交互」にパラパラと点滅する場合: 別の鍵で回そうとした際などの、盗難防止機能(イモビライザー等)に関連したエラー。
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赤と緑が「同時」に点滅する場合: これは多くの場合、キー側の電池消耗を知らせるサインです。
まずは電池交換を試していただき、それでも症状が変わらない場合は、受信機やユニット側の不具合も考えられます。点滅の仕方を詳しく見させていただくことで、より詳細な診断が可能です。
W211(E300ディーゼル):オイル漏れとグロープラグの注意点
今回はスタッフによる持ち込み企画として、最近増えているW211ディーゼル車の定番トラブルについて解説します。
インテークパイプからのオイル漏れ
V6ディーゼルエンジンにおいて、エアインテークパイプとターボの接続部にあるOリングの劣化によるオイル漏れが頻発しています。
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症状: 劣化したシールから漏れたオイルが、Vバンクの真ん中に溜まっていきます。
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二次被害: 溜まったオイルがその下にあるスロットルセンサーに浸入して故障させ、チェックエンジンランプを点灯させます。さらにひどくなると、オイルがベルト類に付着し、スリップや断裂を引き起こす恐れもあります。
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対策: 対策品としてパイプやシールの形状が変更されています。エンジン上のカバーを外して、ターボ周りがオイルでベタベタになっていないか、日常点検での確認をお勧めします。
グロープラグの不具合
「エンジンをかけた後、一度消えたはずのグローランプ(予熱表示灯)が再び点灯する」というのも、ディーゼル車によくあるトラブルです。
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原因: グロープラグの寿命です。1本でも断線や不具合が起きると故障コードが入り、ランプが点灯し続けます。
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対策: 診断機(DAS)や抵抗値の測定で、どの気筒のプラグが悪いか特定できます。1気筒に1本(V6なら6本)使用されていますが、1本ダメになった時は他のプラグも寿命が近いことが多いため、全数同時交換を推奨しています。
愛車の不調や、少しでも「おかしいな」と感じる部分がございましたら、お気軽にサカモトエンジニアリングまでご相談ください。
