なぜロアアームの後ろ側のブッシュがダメになるのか? |
タイヤの支持構造と問題点
アッパーアームとロアアーム+スピンドルでタイヤを支えています。
つまり上下のアームでタイヤを支えています。
ロアアームのブッシュは決まって後ろ側が駄目になります。
さて、なぜでしょう。
キャスター角。キャスター角のキングピン角度これです。これがポイント。
ナックルスピンドルの下側は必ず進行方向に向いています。
しかも斜めについています。
キャスター角の影響
斜めに付けるので後ろ側のブッシュは常に下に押し付けられている状態になります。
前側のブッシュに比べると数倍後ろ側は付加がかかっていることになります。
そして後ろ側のブッシュが付いている場所から
ロアアームのボールジョイントが付いている場所までの距離は
前側のブッシュから比べても距離が長いのです。
構造的な要因による負荷
ということは、3点で支えた時に、重量配分が後ろ側のほうが大きいことが解ります。
なおかつスプリングも斜めに付いていて
後ろをグット押さえつけようとする力が1点に掛かりますから
その負担はもの凄いと思います。
タイヤは回転しながら外側へ広がろう、広がろうとする力が働きます。
そしてロアアームは下に押し付けられながら内側へ入ろう、入ろうとします。
キャスター角がついているからです。
摩耗による影響と対策
そうするとロアアームの後ろは内側と下側へ押し付けよう押し付けようとされながら
過酷な状況に耐えているといった具合なのでそのブッシュは経たれてしまうのです。
直進性が悪くなったら可能性として当てはまるかもしれません。
また乗っていても気が付かない場合もあります。
ブレーキを踏み込んだ時に下からコッツンコッツンきませんか?
思い描いたイメージで車体は曲がってくれますか?
気になるようでしたら一度10ポイントチェックを実施してみましょう。
新しい発見があるかもしれません。