Alternator オルタネーター

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バッテリーとオルタネーターの関係性

みなさんには、「バッテリーは充電の役割」「オルタネーターは発電の役割」を
持っているとお伝えしております。
今回は「バッテリーとオルタネーターの関係性」をお伝えしていきます。

旧車と新車のバッテリーの違い

まずは旧車と言われている2000年頃のまだバッテリーが1つしかないモデル。
75アンペア100アンペアなどのバッテリーを1つしか使用していない車両。

バッテリー1つでエンジンのスタート、クーラー関係やボディー周りの電気
を1つのバッテリーで賄っているモデルです。
もちろんアクセサリー系統も同じです。

最近のモデルは、バッテリーが1つでは追いつかない状態になっています。
数え切れない電気を常に流しておく必要があるのがその理由です。

それを旧車のようにバッテリー1つでやろうとすると、
セルモーターを回す電気が足りなくなってきてしまいます。

セルモーターはとても電気を消費する機構です。
セルモーターとはエンジンをかけるスターターモーターのことです。

スターター回路とスターター系統以外のもの、車両についている装備品は
スターターバッテリー(メインバッテリー)とは切り離して作動させています。

ところがスターターバッテリーではない方のバッテリーはエンジンが止まって
いても、各構成部品のメモリー回路の記憶を遮断させられないので、常に
各構成部品にわずかな電流を流しているのです。

バッテリーの充電と寿命の関係

毎日クルマを乗っていれば、毎日充電されるので、消費した分は補充されます。

ただし30分以上走らないといけません。
30分以上走って初めて充電されるのです。
足りない分を補い始めるといった感じになります。

よく聞くのが「駅までちょっと迎えに行く」「5分も走ってまたすぐ家に戻ってくる」の場合
消費ばかりが多くて充電されていかないのです。
このような使い方をしているクルマのバッテリーは寿命が短いと考えてください。

イメージしてみてください。

駅につきました、駅でアイドリングで夏場クーラーをつけて20分から30分待っている。
当然エンジンはかかっていてもその間、電気が出ていく量が多いのでエンジンは
かかっていても実質走っている距離は短いのです。

エンジンの回転を上げて走っている距離です。
15分程度走って、30分待って、また15分程度走行して家に帰るとエンジンの回転は
1000回転少々位だと思います。

それを繰り返していると、バッテリーの疲労速くなります。
また夜間の走行ですと、ライト類も使用するので、さらに寿命は早まります。
バッテリーの寿命で2年から3年程度といったところでしょうか。

また、バッテリーが弱まっていくとコンピューターが働かなくなってくるので
「エンジンがかからない」「いろいろな警告ランプが点灯した」と言うような話に
なってきます。

普通にクルマを使っていて、バッテリーの寿命は3年程度になります。
大体2年も過ぎると劣化が進んでくるので「3年持てばラッキーかな」と思って
ください。

オルタネーターの重要性と点検

オルタネーターはバッテリーに充電するための電気を発生させる発電機とも
いいます。

オルタネーターもバッテリーと同じで、充電量を見る専用のテスターがあります。
まずはオルタネーターに負荷をかけて、どのぐらい発電しているか発電量を
見なくていけません。

バッテリーのところにテスター(サーキットテスター)を当てて充電量を計測したのでは
今の時代の車では判断が追いつかないと思います。

キチンとオルタネーターにテスターで負荷をシッカリかけて、またその結果をテスターで
見てあげる必要があると思います。

規定値は、大体今の車は電圧が高いので、それだけ電気が必要になります。
発電機も14ボルト以上発電しています。

それが13.8Vだとか13.6Vに落ちてきたら要注意です。
その後は上がる事はなく降下をしていくばかりだからです。
その劣化を見逃すと「ある日、突然バッテリーが上がってしまった!」ということもあり得ます。

バッテリー容量と内部状態の重要性

またバッテリーの話に戻りますが、バッテリーにも負荷をかけて点検する必要があります。
キチンと負荷を掛けて点検していかないといけません。

「そのバッテリーの容量がどのぐらい残っているのか」・・・それもテスター上に数値で出るので
60%とか、70%とかの残量がないと安全走行する為には厳しいです。

特にバッテリーは残りの容量、パーセントと共に、
「バッテリーの消耗」、「内部劣化」があるので、
充電容量とは別に、そのバッテリーが使えるかどうかを判断しなくてはいけません。

おもしろいことにバッテリーにも個体差があって、
70%の容量があってオッケーというバッテリーもあれば、
同じ70%でもダメというバッテリも中にはあります。

それはテスター上に交換してくださいと表示が出ます。
交換の判断が下された時は、バッテリー内部で何かが起きているので交換しなくてはいけません。

しかも昔のバッテリーと違って、最近のバッテリーは完全にパックされております。
つまり中の様子が見えないと言うことなのです。
電気関係に関しては、本当に勘ではなく、専用のテスターできちんと判断していく必要があります。

オルタネーターの寿命と電気システムの関係性について

オルタネーターの劣化原因

オルタネーターが壊れていくといえば「出力が下がってくる」という壊れ方が一般的です。
発電の出力がだんだんだんだん落ちていきます。
内部にコイルを使っているので、それはそれで仕方がありません。

モーターと一緒で劣化していきます。

やはり劣化原因は、コイル抵抗やダイオードなどを使っているので熱害が1つあります。
熱害に関しては相当なもので、ちょうど熱が出るところについているのも仕方が無いのかも
しれません。

しかし、ユーザーのクルマの使い方によっては、熱なのか何なのかは様々といったところです。
というのも、「毎日、1時間乗っているクルマは、毎日バッテリーに充電されているので
オルタネーターは、そんなにたくさん発電しなくても良い。」つまり軽負荷で済む。
バッテリーから充電要求がないのが理由です。

ところが、「夜間に短時間しか乗らない、または昼に短距離しか乗らない、
ランニング時間、走行時間が短いクルマ」というのは、
バッテリー電圧がどんどんどんどん落ちていきます。

それをいっぱいにしようとするので発電機も非常に負担をかけて、一気に充電しようと
するのです。お急ぎ充電(クイックチャージ)みたいに作動するので、負荷も大きいし
ストレスもかかるし負担もかかります。

オルタネーターへの過剰な負荷

バッテリーの寿命も長くはありません。
それとともにオルタネーターも目一杯充電するので良いことが1つもありません。

オルタネーターはベルトで回されているのだが、発電機の能力をテストするときに
1つのテストとして「プーリーを手で回す」というテスト内容があります。

無負荷の時は、手で軽く回ります。
シャフトにベアリングがついているだけなのが軽く回る理由です。

ところがそこに負荷をかけて100%の負荷を見ようとすると、
手の力だけではプーリーは回らなくなります。そのぐらいものすごい負荷をかけています。

手でも回らないものをベルトで一気に回そうとするので、やはりベルトの摩耗も早いし
ベルト負担がかかるので、ベルトを調整しているテンショナだとかプーリー関係にも
ものすごい負担がかかります。

イメージとしては「あまり乗っていないので大丈夫!」と言うような印象だけれど
乗っていないクルマほど、高負荷で使っているということになります。

車に優しく環境にも良いみたいな雰囲気ですが、車にしてみればえらい過酷な状況で
使われているのです。

短距離走行が寿命を縮める理由

週末だけでも乗っていただければまだ良いですが、クルマ目線ですと30分走行は必須です。
1ヶ月に1度しか乗らないとか、月に2回近所に買い物に行くというのは、クルマ的にはとても
辛い状況で、距離は伸びなくても、それに付随するものにものすごい負担をかけているのです。

各パーツも普通に使えば3年持つところが、1年しか持たないということもあり得ます。
「片道30分を走行する」というのは「結構走る」ことになると思います。
下道を走っていても高速を走っていてもかなりの距離を進むと思います。

現代車の落とし穴:コンピュータが隠すバッテリートラブル

1つ落とし穴がります。先にもお伝えしましたが、昔はバッテリーのところで充電量というものを
見ていました。

ところが今の車には「コンピューターが間に付いている」のでオルタネーターから直でバッテリー
に行ってないのです。

一度コンピューターを介してコンピュータが計算した分の電気だけをバッテリーに送っているので
オルタネーターが故障だという場合もあるし、間に入っているコンピューターが故障の場合も
よくあります。

点検するのであれば「バッテリーはバッテリー」「コンピュータはコンピューター」
「オルタネーターはオルタネーター」というように、1つ1つを個々に点検してあげる
必要があります。

コンピュータ化が加速させる車の故障

オルタネーターもダメ、コンピューターもダメ。
80年代90年代付近のコンピューターはそんなに昔は壊れませんでした。
1台あたり2つか3つのコンピュータを使っていたのにです。

コンピュータ自身にそんなに機能を持たせていなかったので、故障の発生率も低かったのです。

ところが現代の車両では1つのコンピューターに、ものすごくいろいろなものを入れているので
「消耗品」として考えて頂くほうがよいかもしれません。
「走行距離が100,000キロを超えてきた車両は、そろそろ壊れてくるかもしれない」
という考えていたほうがいいかもしれないです。

ですから、先ほどのように「オルタネーターもダメ、コンピューターもダメ」
それに伴って、その年式になってくるとバッテリーもダメになってきます

昔では考えられなかった故障に発展してきています。
それはもう故障と言うより、すべて電気で管理をしているので仕方がない消耗品。

また、コンピューターも1つ故障してしまえば、
それがらみのコンピューターも不具合を起こします。

理想的な走行距離とメンテナンス

走る距離が短い車ほど高付加で走っています。
ですので、なるべく走ってあげてください。片道30分、週1回は走りましょう。

アドバイスとしては、
車検で10,000キロ未満、または購入時に、1回目の車検が10,000キロ未満。
そのような車は電気関係の摩耗が激しいと捉えてください。

私たちと一緒に、メルセデスライフを楽しみましょう。