ATF交換のリスクとミッション保護の重要性
走行距離とリスク
ATF交換をやってよくなる場合もあるし、だめになってしまう場合もあります。
もう、走行距離が7から8万キロに達している場合はとくにそうです。
その距離になったらミッションをオーバーホールしてしまうのかどうかってことです。
みんなミッションがオートマチックだから、ないがしろにしてしまうんだと思います。
乾式のミッションのクラッチ板とオートマチックのクラッチ板なんて一緒ですので。
足で動かすか、自動で動くか。その違いだけです。
街乗りとハイウェイ走行の違い
じゃあ街乗りばかりしていて、乾式クラッチ(マニュアル)が7万キロも8万キロも
もつかというと、もたないです。
エンジンが重い車両だったらなおさら負担がかかるからもちません。
日本なんてGO STOP GO STOPで500メートルも走れば信号でしょう。
1速2速とシフトアップしていってようやくトップギアまできたと思ったらまた信号です。
そうすると、トランスミッションは一気にローまでには落ちないから
入っていった順番にまた落ちていきます。そのたびにクラッチ板を滑らせているわけです。
ハイウェイばかり走行している車両は大丈夫です。そのかわりアウトバーンくらいの道路です。
日本だとそれがかなわないので、そうするとどうなっているかというと
ベンツは日本で走るようには根本的に設計されていないから
磨耗もすれば、発熱だってします。日本で10万キロ走行したとすると
その負担は本国でいうところの30万キロくらいです。
本国は一度トップギアに入ったら、変速しないでずっと走っちゃうので。
オーバーホールのタイミング
だからみんな気がつかないで乗ってしまっているのが現状です。
ミッションの中のスラッジだとか
ごみだとかを噛みこんだままクリアランスを保っているからわからないのです。
それが、オイル交換をすることによって全て洗い流されてしまうから
突然クラッチ板に隙間ができて、次には滑りだしてしまうのです。
だからその時点でオーバーホールをするならやってしまったほうがいいです。
他に影響がでないうちに。
故障時のリスク
ところが、オイル交換しないでそのまま乗ってしまっていて
いよいよ動かなくなってからだとクラッチ板なんてほぼなくなっちゃっています。
その削れたクラッチ板のカスは他に廻っています。
そうすると他の部品もダメになるっていうことです。
本人が体感できていないだけで、クラッチはすでに滑っているということになります。
オートマチックだから自動調整されているからわからないのです。
わからない箇所で負荷がかかっているから、プラスチックの部分が溶けて壊れていたり
砕けていて再使用不可能になっているのです。
でもそれはミッションを開けた時にわかることです。
ミッションオーバーホールの重要性
8万キロを超えたらオーバーホールするつもりでいてほしいです。
一度リセットした上できちんと決まった距離数でATFの交換をすれば
いままでとは格段にもちが変わるので。
ディーラーでATFの交換をしてくれないのは
もし、滑っちゃった時のリスクがあるから施してくれないわけです。
でも、そこで滑ったならばその車両のミッションは寿命がきたわけだから
リセットさせてあげるべきだと思いますし、ATFを交換するか否か悩んでいたら
それは絶対交換するべきだと思います。今以上に壊れていってしまうのだから。