<クライメートコントロールってなんのことですか>
坂本:ヒータークーラーは、「ヒーターシステム」と「クーラーシステム」が
まったく別で動かす。
寒ければ、自分でスイッチを入れて温度調整をする。
流量で温度を調整して室内の温度を変化させる。
自分で各々、好きな位置にその都度合わせる。
例えばヒーターを使っていて、雨の日に室内が曇ってきちゃいました。
そうしたら除湿させるために、クーラーのスイッチを自ら手動で入れる、
曇りがとれたら、冬は寒いのでクーラーのスイッチはまた手動で切る。
そうすると、自分でやらなくちゃいけないっていう手間がでてくる。
もともとクライメートコントロールっていうのは、
ベンツがヒータークーラーを使っていた時代に、
アメリカの車っていうのは、もうすでにクライメートになっていたんですよ。
深野:クライメートコントロールっていうのは何のコトですかね?
坂本:クライメートコントロールっていうのはシステムの名前ね。
これは自動でクーラーにもヒーターにも切り替えてくれるシステムのことなんだ。
室内の温度を測っていて、だいたい室内が設定温度よりも下がってきて寒くなってくると
自動的にヒーターが適温になるように調整してくれる。
また暑くなればクーラーが自動的に動き出して室温を一定に保ってくれる。
なぜそのようなシステムが必要かというと、
東から南に大陸を横断しなくちゃいけないシーンというのがあるんだよね。
そうすると砂漠を夜中に通らなくてはらない場合、気温がうんと下がる。
カリフォルニアに出ると今度は暑いからクーラーが必要になってくる。
深野:それは、カリフォルニアの名前が出たので聞きますが、
アメリカの話ですか?
坂本:そうそう。元々エアコンはアメリカが発祥だから。
深野:ということはクライメートコントロールシステムっていうのはエアコンのこと?
坂本:エアコンとヒーター。要するにヒータークーラーのこと。
便宜上、アメリカはオートマチックだから、すべてオートマチックでないといけないわけ。
エアコンっていうのは種類があるわけベンツにしても。
ヒータークーラーを未だに使っているモデルもあるし、
日本なんて、あれはすべてオプションだから、エアコンっていうのは。
深野:わぁ、オプションなんですね。
坂本:エアコンはオプション扱いなんだよね。
だって寒い国にクーラーは必要ないわけ。また反対に暑い国にはヒーターはいらないから。
深野:日本はその真ん中だもんね。
坂本:日本だとオプションでデラックスをとってるわけ特別に注文をかけて。
そういう都合があるんで、アメリカなんかは寒いところから暑いところ、
暑いところから寒いところに移動しなくちゃいけない、そのために必要になってくるんだよ。
クライメートコントロールっていうのが。
深野:なるほど
坂本:要するにコンディションを保つってこと室内の。
深野:それって結構最近のシステムですか?古いベンツにもついていますか?
坂本:なかったね。
深野:どのあたりから付いているものですか?
坂本:だって縦目の前期のハネベンといわれるやつなんて、クーラーついてないな。
標準でヒーターしかついてこなかったから。
深野:それで俗にいう「外付けクーラー」って話になるんですね。
坂本:そうそう。メーカーから出たときは。
深野:いらっしゃいますね。外付けクーラーの方々。
坂本:冬寒くて、死んじゃうよな、だからヒーターだけは標準で付いてくる。
クーラーっていうのは輸出する国によってまるっきり違うから、オプションだよな。
深野:たしかにそうですね。お好みで。
坂本:そうそう。だから560の頃でもサウジアラビアに出してたやつは、たしかヒーターだかクーラーだかが付いていなかったの。
確かクーラーが付いていなかったのかな、126の560で。
昔、伊藤忠でサウジアラビアの車扱ったんだよ、新車を輸入したの。
で、またそれを買った人がいるの、それで確かクーラーが効かないって言って来たのかな。昔のことだけどな。
深野:ないんだ。
坂本:あんな560の、当時は最上級じゃん、車格としては。それでさえ、そういう設定でくるんだよ。自分で注文入れなければ。スタンダードなバージョンを取ればさ。
だって国産車だってそうだったよ、日産の車にしたってトヨタの車にしたってヒーターしか付いてない。
深野:それは社長が若かりし頃?
坂本:そう。50年くらい前な。
深野:むりやりまとめますが、
「クライメートコントロールシステム」というのは
自動でヒーター、クーラーを切り替えるシステムのこと。
坂本:そうだね。
外気温度センサーと室内温度センサーっていうのがある。
外気温度センサーで、まず外気をはかるわけ。次は室内温度センサーで室内をはかるわけ。
それで今度自分が室内を22度にしたいと、22度に温度調節ダイアルを合わせる、
そうすると外気温と室内の温度を計算して、どのくらいのクーラーの量、
どのくらいのヒーターの温水を出せばいいのかっていうのを計算するわけ、
そして室内を希望した設定温度に近づけていく。
だから24度で設定しておけば、夏になれば自動的にクーラーに切り替わるし、
冬になればヒーターに切り替わるし、そのセンサーの差によって、
室内の温度を調整するのと、風を送るファンのスピードの速度も計算するわけ。
深野:そうするとクーラーのみのスイッチっていうのが付いている車両もあるじゃないですか。冷たい風を送るコンプレッサーを動かすスイッチっていうんですか。
坂本:エコノミーな。
深野:あれはどういう役割をするスイッチなんですか?
坂本:エコノミースイッチは温度の調整とかはするんだけれども、
乾いた空気が欲しいかどうかって話。クーラーっていうのは温度を冷やすのと除湿をさせるのとあるから役目が。だから除湿する必要があるのかないのか、例えば冬なんか、クライメート使っていてもコンプレッサーの乾いた風はいらないわけじゃん。外は乾燥してるし入ってくるのは冷たい風なんだから、そうするとエコノミーでいいわけよ。
エコノミーすれば、ちゃんとクライメートしてくれるわけ。
深野:それは新しいモデルでも、コンプレッサーは動かすか動かさないかはあるんですか?
坂本:確か付いてたね。今の新型は分からないけれども。
深野:ひとまず知っているうえでは。
坂本:そうそう。2000年ちょいは、まだ付いてたね。
深野:夏になると冷たい風がでるってエコノミーまわしてたね。
坂本:コンプレッサーとかエコノミーって書いてあるよね。
深野:その辺の機構が自動で行われるのがエアコンディショナー
坂本:であり、クライメートコントロール。
深野:別名。
坂本:調べれば分かると思うけど、クライメートコントロールはアメリカ読みとか
エアコンディショナーはヨーロッパ読みとか、何かあるんだよ。
でも、やっていることは一緒なんで。
深野:じゃあ2つの言葉が出てきた時には、このことだなと思ってもらえればいいですね。
坂本:だから、ベンツなんかはクライメートコントロールって言うから。
日本だとエアコンディショナーになるんだろうな。
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