~試行錯誤を重ねて~
今回紹介する部品を教えてください。
これはセルモーターですね。
セルモーターっていうのは主にどういう機能を持たせているところなのか教えてください。

エンジンをかけるためにいちばん最初に使用する部品だよ。

 

エンジンキーをONにするでしょ。

エンジンキーをONにして、スタートの位置までキーを回すよね。

そして、一番最初に電流が流れてくるのがセルモーター。

 

そうするとスタートの位置にキーが来たときにピニオンが

飛び込むの。

ピニオンギア?
そう。
ピニオンギアがどこに飛び込むんですか。

ようはエンジンの大きいリングギアにね。

リングギアにピニオンギアが噛み込んで、飛び込んだ瞬間に中の

モーターが回って、 電流を増幅させて。

それでエンジンのクランクシャフトを回すわけね

中に入っているのを増幅ってことはコイルですか?

そうそうコイル。

増幅させて、大きな力で、リングギア大きいでしょ?

エンジンの後ろにくっついてるやつだから。

それを回すだけの力をこれで作ってるわけ。

中で増幅させて、その増幅された電流で・・・。

大きなリングギアを回してエンジンをかける。

ピストンを圧縮させないと、プラグが火花飛ばしても、

燃えないでしょ? そういう機能を持っているからね。

だからこのセルモーターが弱って来ると、

エンジンはかからないよね?

 

バッテリーが弱っていても駄目だし、セルモーターが

弱っていてもかからない。

あの「グッグッグッ」っていうのはだいたいセルモーターが駄目か、 バッテリーが駄目か、どちらかなんだよね。

セルモーターの役目っていうのはエンジンをかけるだけの機能しかないよね。

これをまた展示してあげようと思ったのは、どういうキッカケが

あったんですか?

理由はユーザーさんに対して バッテリーの大切さだとか、

セルモーターの大切さね。

まずエンジンをかけるためのいちばんの基本だからね。

業界の当たり前や、メカニックにしては当たり前の事?

そうそうそう。当たり前の事なんだよね。

これが駄目だったらもう、メカニックいくら頑張ったって

エンジンかからないからさ。

そういうのをやっぱり、お客さんに目で見て、 手で触ってみて。

こういう仕組みになっているなっていうのだけわかって貰えれば。

イメージは湧くよね。

 

エンジンが「グッグッ」って言ってかからない時に、

「あ、これはバッテリーが駄目なのかな?」

「セルモーターが駄目なのかな?」っていって、

その程度の判断は察しがつくよね。。

あと社会科見学じゃないですけど、中が構造が見られるっていうのが面白いですよね。

実際見たところでユーザーさんは、わからないと思うんだよね。
でも「こういう仕組みになっているな。」っていうだけでも理解して

覚えておいて貰えれば。

これはサカモトエンジニアリングのどこに展示してあるやつですか?
これはショウルームに展示してあります。
これはお客さん自由に触ったりご自身でスイッチを入れてみて、
ピニオンギアの動きだとか何かを見て貰えれば。
ピニオンギアっていうのはちなみにどの部分ですか?

いちばん先端の部分だよね。その動きを見て頂いて。

 

で、これ前に飛び出した時にエンジンがかかると同時に、

ギアが噛み合っちゃうでしょ。
もともと噛み合って回しているわけだから。

 

で、エンジンがかかった時には逆にエンジン回転の方が

高くなるから、 このピリオンギアがフリーになるんだよね。
フリーになって「ガガガガッ」っていう食い込みを無くして

いるんだよね。

面白いですね。
だからこの機能っていうのは凄い微妙な動きをするんだよね。
芸術です。よく考えられてますよね。

これを考えた人は素晴らしいよね。

 

まあ1950年以前の車って言うのはさあ、クランクシャフトに棒を

突っ込んでさ、 クランク棒っていうのを突っ込んで、人力で回して

いたんだよね。
それでエンジンをかける。

なんか凄い世界ですね。

昔の明治だとか大正の初期のカポネ時代の映画を観るとさ、

車の先にクランク棒を突っ込んで回している画像がたまに出るよね。

そうですよね、これを結局手で回すのも何だからって言うんで、
その増幅装置を作ったわけだから、試行錯誤大変だったんで

しょうね。

おそらく初めは凄い力で回したんだと思うよ。

考えただけでも重そうです。

 

だってこの中のコイルの大きさ見たって、
どれだけ増幅させているのかなっていうのが、
驚くような力なんじゃないかと容易に想像できる大きさですよね。

 

これは興味がある方、またはアノ話の展示はコレの事かなっという感じで、 サカモトエンジニアリングのスタッフにお声掛け

いただければ、説明をして貰えるのかな?

そうですね。
是非お声掛け下さい。お店でおまちいたしております!!