名車が自然と集まる場所。受け継がれ、仕立て直されるベンツたちの物語

【社長の部屋】史上最強のベンツ獲得作戦 ~社長車遍歴③~のサムネ画像です

名車と歩むサカモトエンジニアリングの日常 ~里子に出した車たちの記憶~

サカモトエンジニアリングには、これまで数多くのメルセデス・ベンツたちがやってきました。「免許を返納するから、坂本さん乗ってくれないか?」と託された車や、修理をきっかけに私たちの手元へやってきた車など、その経緯はさまざまです。

今回は、そんな我が家のような車たちとの思い出を振り返ってみたいと思います。

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整備して仕上がると、なぜか旅立つ「里子」たち

不思議なもので、私たちのもとにやってくる車たちは、なぜかミッションの調子が良くなかったり、手をかけなければならない状態でやってくることが多いのです。

「直して乗ろう」「この車はこう仕上げよう」と、愛情を注いで一通りのメンテナンスを終え、いざ「完璧だ!」と仕上がったそのタイミングで、不思議と「いい車はないか?」というご相談が舞い込みます。結果として、苦労して仕上げた車たちが、次々と新しいオーナー様のもとへ「里子」に出ていくことになります。

寂しい気持ちがないと言えば嘘になりますが、大切に引き継がれていく姿を見ると、やはり嬉しくなってしまうものです。

遊び心あふれた190Eの思い出

190E(W201)は、赤、紺、白と様々な個体がやってきました。彼らは代車として活躍してくれたり、私たち自身が楽しむ実験台になってくれたりと思い出が尽きません。

特に白の190Eは、500Eを模して足回りを硬くしたり、スタビライザーを交換したりと、非常に「遊んだ」一台です。あの頃は時間もありましたから、心ゆくまで車作りを楽しみましたね。今となっては良い思い出です。

大きな560SELと、お伊勢参りの旅

560SELは、とにかくその大きさが印象的でした。スーパーの駐車場では枠に収まらず、いつも端っこのほうに停めていたのを覚えています。

しかし、そんな大きな車体だからこそ、遠出には最高でした。実際に私が母を乗せて、お伊勢参りに出かけたこともあります。ビルシュタインのショックアブソーバーに交換した、あのご機嫌な足回りで旅をしたのは、とても贅沢な時間でした。

泣く泣く手放したレストア車たち(SLC・SL)

380SLCや350SLといったモデルは、スプリングからメッキパーツ、内装の生地まで、徹底的に新品に交換して仕上げました。私たちが乗る気満々で気合を入れてレストアしたにもかかわらず、その仕上がりの良さから「欲しい」とお声がかかり、泣く泣く里子に出したことも一度や二度ではありません。

どれも非常に愛着がありましたが、今もどこかで元気に走っていることでしょう。

実用性と名車の風格、300TEとVクラス

W124の300TEは、私の中での名車の一つです。ワンオーナーのガレージ保管車を譲り受けたもので、内装のコンディションも抜群でした。足回りを自分好みにカスタムし、オーバーフェンダーにするなどして遊びましたが、その走りはホイールベースの長さを感じさせないほどシャキッとしたものでした。

また、福祉車両として活躍してくれたVクラスの記憶もあります。車椅子を乗せる必要がある時代があり、その時は構造変更をして大いに役立ってくれました。

これからも車たちと共に

今、手元にはC36が残っています。こちらは現役で、これからも長く付き合っていく大切な一台です。

振り返ってみると、サカモトエンジニアリングはまるで大家族のようです。次々と車がやってきて、整備し、そして新しいオーナー様のもとへ旅立っていく。これからも、メルセデス・ベンツを通じて、そんな温かい車との繋がりを大切にしていきたいと思っています。